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政権 二島決着案検討 四島返還「非現実的」
モスクワで安倍首相がプーチン大統領が首脳会談に臨みます。
その前であるに複数の政府筋が、日ロ平和条約を締結する方向に向かっていることに関し、次のことを明らかにしました。
「日本の安倍首相が北方領土の四島である、色丹島と歯舞群島の引き渡しをロシアの間で確約できれば、日ロ平和条約を締結する。」
つまり、色丹島と歯舞群島の二島引き渡しを事実上の決着とする案です。
安倍政権の幹部は、北方四島である択捉島と国後島の返還に関して「現実的とは言えない」と述べています
択捉島と国後島の返還を求め続けた場合、交渉が暗礁に乗り上げてしまう懸念があります。
その結果、色丹島と歯舞群島の引き渡しも、遠のきかねないとの判断があります。
北方領土における、色丹島と歯舞諸島の今
戦後70年以上に渡って、続くこの北方領土問題ですが、今どのように北方四島を引き渡すかが焦点になっています。
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この四島の色丹島と歯舞群島の二島の引き渡しで日ロ平和条約を結ぶ可能性が高いと言われています。
確かに、島の数だけを見ると半分なのかもしれません。
しかし、北方領土が占める領土面積で考えると93%は択捉島と国後島が占めるほど、島の大きさが違います。
歯舞群島に歯舞島は存在しない
歯舞群島に歯舞島という独立した島ではありません。
以下のような島々が群島になっているだけにすぎません。
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『知床旅情』はとんでもない歌詞だった!?
この曲の歌詞は北方領土について触れた歌詞がありますが、内容はとんでもないことが書かれています。
「丘にのぼれば遥か国後に白夜は明ける」
歌詞を見るだけでは、北海道から遥か遠くに国後島があるように思えます。
しかし、実際は北海道の入り江の中に入っているほど近いですし、白夜にもなりません。
つまり、もし二島返還で決まってしまうとなると、かなり近くで国境線が引かれることになります。
どうして、日本とロシアで意見が食い違うのか?
日本とロシアの間で北方領土に対しての認識が違うため、今でもこの問題が尾を引いています。
日本の立場として歴史的背景から考えて真っ当な主張をしているといえるのですが、ロシアはそうではないというのが日本側の考えです。
一番、ポイントとなるのは、終戦日はいつなのかということです。
多くの日本人は
しかし、国際的にみれば9月2日であると考えている国もあります。
それは、日本の降伏するまでの経緯を辿らないといけません。
『ポツダム宣言受諾書』に調印に至るまで
8月14日
日本はポツダム宣言を受諾することを決定し、各国に通達します。
8月15日
日本国民に向けて玉音放送が流されます。
昭和天皇の玉音放送
9月2日
東京湾でアメリカの戦艦ミズーリにおいて『ポツダム宣言受諾書』に署名します。
日本が降伏文書に調印したことをもって、終戦と考えることによってアメリカは対日戦勝記念日として定めています。
「大東亞戰爭終結ニ關スル關係文書調印ニ關スル件」
「大東亜戦争終結ニ関スル関係文書調印ニ関スル件」
朕ハ昭和二十年七月二十六日米英支各國政府ノ首班カポツダムニ於テ發シ後ニ蘇聯邦カ參加シタル宣言ノ揭クル諸條項ヲ受諾シ帝國政府及大本營ニ對シ聯合國最高司令官カ提示シタル降伏文書ニ朕ニ代リ署名シ且聯合國最高司令官ノ指示ニ基キ陸海軍ニ對スル一般命令ヲ發スヘキ事ヲ命シタリ朕ハ朕カ臣民ニ對シ敵對行爲ヲ直ニ止メ武器ヲ措キ且降伏文書ノ一切ノ條項竝ニ帝國政府及大本營ノ發スル一般命令ヲ誠實ニ履行セムコトヲ命ス
昭和二十年九月二日
[国立国会図書館] 降伏文書調印に関する詔書
【連合国代表】
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JAPANESE SIGN FINAL SURRENDER on USS Missouri
日本のロシアの間にある大きな食い違いは、第二次世界大戦の終戦に日は【8月15日】と【9月2日】のどちらなのか? ということです。
もし、ソ連の時代から、今でも続くロシアの言い分としてはあくまで【9月2日】まで戦争が続いていたと主張しています。
ロシアが9月2日まで戦争が続いていたと主張している理由
確かに、降伏文書にサインしたのは
しかし、日本は8月14日の段階で無条件降伏を受け入れているのです。
つまり、この時に戦争は終わったと考えることが普通なのではないでしょうか?
一方、ソ連は「9月2日まで第二次世界大戦は続いていた」と言うことにしないといけない理由があります。
それが、まさに今尚続く北方領土問題に深く関係してくるからです。
多くの方が、日本が第二次世界大戦に負けたから北方領土がソ連に占領されたと思っているかもしれません。
しかし、問題はそこではありません。
当時、ソ連軍は日本が降伏したことに付け込み、無抵抗になっている日本にソ連軍が侵略してきたことが問題。
ソ連軍が火事場泥棒と言われる理由
よく、「ソ連軍が北方領土を占領したのは火事場泥棒と一緒」と言われることがあります。
これは一体どういう理由でそう言われるのでしょうか?
これは、ソ連軍が日本に攻めてきた時系列を考えないといけません。
8月18日~8月31日
ソ連軍がカムチャツカ半島方面から千島列島の
以後、
8月25日
南樺太が占領される。
8月28日~9月1日
択捉島・国後島・色丹島が占領される。
9月3日~9月5日
歯舞群島が占領される。
日本が受諾した無条件降伏に意味とは?
無条件降伏の意味は、たとえ軍が他の国に襲われていても無条件に武器を差し出すと言う意味です。
実は、東にいたソ連軍は弱かったと言われています。
なぜなら、ソ連軍の主力部隊はナチスドイツに対抗するため、西に主力部隊を置いていたからです。
当時の日本軍は、戦車から外していた無線機をわざわざ付け直して、島民を守るために戦闘の準備に入っていました。
しかし、日本人の文化として無条件降伏を貫き通しました。
一番の理由は、当時の今上陛下でおられる昭和天皇が真っ先に降伏であることを述べられたからです。
戦後アメリカの占領があったからこそ、今の状態でとどまることができたとも考えることもできます。
つまり、アメリカに占領されていなければ北海道、最悪の場合を考えると東京までソ連軍が侵攻していたかもしれないからです。
もしかしたら、ドイツと同じような悲劇が日本でも起きていたのかもしれません。
ロシアは日本に二島返す準備はしているのか?
実は、ロシアは日本に次の様なことを発言しています。
「択捉島と国後島には軍を配備などしているが色丹島と歯舞群島には手をかけていない。島を訪れればわかる。」
しかし、日本人は島民でもない限り簡単に北方領土を訪れることはできません。
それが、国会議員になると尚更に難しくなります
なぜなら、もし行くのであればビザを取得する必要があるからです。
つまり、その時点でロシアの主権を認めた状態で、北方領土に地に足を踏み入れることを意味するからです。
外交はいつも話半分である
外交交渉というのはいつも話半分で決着がつくことを念頭において考えないといけません。
つまり、四島の一括返還を叫ぶから話が半分になり二島で話が進んでいくのです。
だからこそ、国の領土とは戦争によって奪われたりしてきたのです。
安倍首相に限っていうと、四島と言っているから二島になるのは、火を見るより明らかです。
【二島+@】と【二島-@】の意味とは?
今、日本では色丹島と歯舞群島は日本に戻ってくることが前提条件として、それに付随して議論されています。
それが【二島+@】と【二島-@】の考え方です。
【二島+@】とは一体他に何が日本にとって有利な条件が出されるのでしょうか?
この条件としては次の様なことが考えられます。
- 今では高齢になわれた一時避難されている島民の方が自由に行き来できるようになる。
- 日本とロシアの両国で、北方領土内で共同経済活動を行う。
問題は【二島-@】として、色丹島と歯舞群島が限定付きの領土になることを懸念しています。
モスクワ放送が共同通信を引用して報道
今回、共同通信はいかにも
実際は、日本の通信社の取材によって報じられた内容にしかすぎません。
しかし、その位置付け程度の記事をロシアのモスクワ放送が引用して報道しているのです。
ここで、ポイントとなるのがこの報道がロシアの
日本にとっては領土が増えることになりますが、ロシアにとったらまったく逆です。
つまり、ロシアの国民にしたら領土を日本に返還することによって、強いリーダーとして認識されないことになります。
それにも関わらず、モスクワ放送は日本に領土を返すかのような報道をしてしまっているのです。
ロシアにおける報道の自由
おそらく、日本の立場でこの様な報道がされても、さほど問題にならないかもしれません。
しかし、今回この報道がされたのはロシアです。
選挙によって大統領が選ばれる民主主義の国なので、報道の自由がありそうに見えます。
結論から申しますと、ロシアに報道の自由など存在しません。
プーチン大統領の意に沿わないジャーナリストはいくら海外にいても、暗殺されてしまうのが今のロシアです。
モスクワ放送から読み取れるロシアの思惑
本来、プーチン大統領は北方領土を返す気がないと、国内向けに強気を装っています。
つまり、今回の記事はプーチン大統領にとって意に沿わない記事のはずです。
しかし、この記事が流れるということは何を意味するのでしょうか?
実は、そこからプーチン大統領も二島返還を考えていることが読み取れるのです。
ここでポイントとなるのが歯舞群島の紹介のされかたです。
「人々が住まない小さな島で構成される歯舞諸島」と紹介されています。
国内向けにも、日本に返しても何も問題ないということをアピールしていると言えます。
安倍首相が北方領土問題を進展させたい思惑とは?
今、安倍首相がプーチン大統領との間で、北方領土問題を解決しようと考えているのは間違いありません。
この考えは主に2つの理由が考えられます。
中国への対応策
外交を考えると、戦略的に中国への対処を考える必要があります。
韓国と北朝鮮は中国に飲み込まれる可能性が高いですし、最近の韓国の動きを見ていると友好国として認めることもできません。
つまり、北方領土で妥協をしてでもロシアを手を結ぶべきだと考えているのです。
夏の衆参ダブル選挙にむけての起爆剤
虎ノ門ニュースで青山さんは、何度も7月21日に衆参ダブル選挙が行われる可能性が高いと発言しています。
これが実現し自由民主党が選挙で勝つと、今後の安倍政権にとってどの様になるのか考える必要があります。
もし、7月21日に衆参ダブル選挙が行われて、自由民主党が負けると安倍首相は絶対に退陣します。
一方、衆参ダブル選挙で勝ったとします。
すると、次の参議院選挙は2022年になります。
衆議院選挙は解散しない限り選挙は行われません。
つまり、安倍首相が首相でいる残り期間は国政選挙を気にしないで済むのです。
ということは、公明党を気にすることなく政権運用が可能です。
もし、衆参ダブル選挙で勝てば、残りの日々が本来の安倍政権となる。
選挙の行うに際して、消費増税を焦点にすると賛成意見もあれば反対意見もあります。
しかし、北方領土に関しては返還しない方がいいと考える日本人はまずいません。
そのため、北方領土を選挙のための起爆剤として使いたいという考えはあるはずです。
しかし、二島が戻ってくることはいいのですが、それは同時に二島を諦めたことともとられかねません。
決して、安倍首相がソ連からの統治が国際法上に正しかったとは発言しないまでも、実質それを受け入れた総理として歴史に刻まれる可能性だってあるのです。
なぜなら、次の選挙までは公明党と手を結んでおかないといけないからです。
米朝再会談の場所決定済み 近く発表
米朝の両政府は2度目の首脳会談を2月下旬に開催することで合意しました。
19日 トランプ大統領は次のことを述べました。
「再会談の開催国は決定済みで、じきに発表される。」
現在、一番可能性が高い国はベトナムと言われております。
アメリカは北朝鮮に対し、
一方、北朝鮮は体制保証措置や制裁緩和を要求する構えです。
今後1カ月間で、両国の隔たりがどこまで埋まるかが再会談の結果を左右することになります。
ベトナムが最優先と考えられます。
北朝鮮に交渉は通じないとアメリカは自覚するべき
北朝鮮と交渉すればするほど事態は悪くなります。
なぜなら、北朝鮮に効き目があるのは軍事力だけです。
日本は拉致事件を通じてそれを学習しています。
しかし、アメリカは再度首脳会談を開いて交渉をしようと考えています。
アメリカの
外交でポイントをあげたいトランプ大統領
まず、一番に考えられることは次ぎの大統領選挙に向けてです。
トランプ大統領は国内向けに、何とかポイントをあげておきたいと考えています。
中間選挙で下院で過半数を獲得できなかったことで、予想以上に政権運営に苦労しています。
政府機関が予想以上に閉鎖してしまったのは想定外だったのです。
おそらく、下院は大統領を弾劾する手続きに入ります。
もし仮に、弾劾されたとしても可決されることはありません。
なぜなら、上院は共産党が過半数を占めているからです。
しかし、大統領選挙は目の前にまで迫ってきています。
再選を狙っている、トランプ大統領にしてみれば、痛手を背負って大統領選挙を戦うことはできるだけ避けたいはずです。
そのために、外交でなんとしてでもポイントをあげておきたいと考えているのです。
北朝鮮は実務協議をしない
首脳会談と開くにあたって、普通は事前に実務協議を積み重ねていきます。
その結果、最終的に開くのが首脳会談です。
しかし、北朝鮮に限ってはこの積み重ねとなる実務協議を行いません。
いきなり、首脳同士のトップ会談を開こうと考えています。
今回、
その上で、
つまり、いざという時はトップ同士が会談した方がいいと言うことを北朝鮮はわかっているのです。
そのことを、今北朝鮮がやっているのです。
あの時、今上陛下とアメリカの大統領が首脳会談を開いていれば日本の敗戦はなかったかもしれないのです。
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